【知立市/山本の資産家通信+AI】 アパートは「運用」ではなく「経営」という意識が重要|野村開発
こんにちは。相続セミナーでお世話になっております、山本です。
コラムをご覧いただきありがとうございます。
弊社は知立市を中心に不動産に関するサポートを行っている「住まいる大家族 野村開発株式会社」です。
相続対策や土地活用の一つとしてアパート経営を始めた方、あるいは親から賃貸物件を受け継いだ方の中には、「アパートは持っていれば家賃収入が入ってくる資産」と考えている方も少なくありません。
しかし実際には、アパートやマンションは単なる資産ではなく、一つの事業です。
私は不動産管理の仕事を通じて多くの地主さんやオーナーさんを見てきましたが、長期的にうまくいっている方ほど「運用」というよりも「経営」という意識を持っています。
これから人口減少が進み、賃貸住宅の供給も増えていく中で、その考え方はますます重要になっていくでしょう。
良いことも悪いことも偏るのが賃貸経営
賃貸物件は新築当初が最も条件に恵まれています。
家賃は高く設定でき、空室も少なく、建物や設備が新しいため修繕費もほとんどかかりません。
ところが時間の経過とともに状況は変わります。
建物は古くなり、設備は故障し始めます。
周辺には新しい競合物件も増えていきます。
すると、
• 家賃は下がる
• 空室は増える
• 修繕費は増える
という状況になっていきます。
つまり、良いことは新築時に集中し、大変なことは築年数が経過してから集中してやってくるのです。
それにもかかわらず、建築時の借入金返済は何十年にもわたって続きます。
家賃収入が減ったからといって返済額が自動的に減るわけではありません。
だからこそ、賃貸経営には将来を見据えた計画が必要です。
昔のように賃料が右肩上がりで上昇していく時代であれば、それほど難しく考えなくても何とかなった面もありました。
しかし、今後はそうはいきません。
「運用」という言葉が油断を生むこともある
「資産運用」という言葉には、どこか任せておけば大丈夫という響きがあります。
確かに不動産は安定した資産の一つですが、何もしなくても収益が維持できるわけではありません。
入居者の募集、建物の維持管理、設備更新、修繕計画、資金計画など、考えるべきことはたくさんあります。
そのため私は、アパート経営は「運用」ではなく「経営」と捉えた方がよいと思っています。
たいそうな話に聞こえるかもしれませんが、賃貸経営は比較的将来の予測がしやすい事業です。
きちんとした情報を集め、現実的な計画を立てていけば、決して難しすぎるものではありません。
サブリースも万能ではない
アパートやマンションの一括借り上げ(サブリース)は、経営を支える手段の一つとして有効です。
しかし、それはあくまで経営のツールです。
「30年間一括借り上げ」という言葉から、すべてを任せておけば安心という印象を持つ方もいますが、それは少し危険な考え方かもしれません。
賃貸市場が厳しくなったとしても、借入金の返済そのものを保証してくれる会社はありません。
もしそれができるのであれば、最初からその会社が土地を借りて事業を行うはずです。
つまり、どのような仕組みを利用したとしても、最終的な経営責任はオーナー自身にあります。
市場環境が変わる可能性を見据えながら、将来の収支を考えていくことが大切です。
経営者として考えるべきこと
賃貸経営も経営である以上、その基本は他の商売と大きく変わりません。
どうしたら入居者に喜んでもらえるか。
どうしたら家賃以上の価値を感じてもらえるか。
こうした視点を持つことは、物件の競争力を維持するうえでとても重要です。
長期的に安定した経営を続けているオーナーほど、「家賃をいくら取るか」だけではなく、「入居者に長く住んでいただくにはどうしたらよいか」を考えています。
ところがオーナーの中には、経営者というより消費者の感覚になってしまう方もいます。
本当は家賃をもっと高く取りたい。
設備はなるべく更新したくない。
建物が古くなっても現在の家賃を維持したい。
気持ちは分かります。
しかし、その状態では市場から選ばれなくなってしまいます。
特に借入返済に余裕がなくなると、家賃を下げることも設備投資をすることもできず、悪循環に陥ることがあります。
だからこそ、早い段階から経営として考えておくことが重要なのです。
思いやりのあるオーナーほど長期的に強い
当社のオーナーさんの中には、とても印象的な方がいます。
その方は、
「長く住んでいただいているのに、昔の高い家賃のままでは気の毒だから、少し家賃を下げてあげてほしい」
とおっしゃいます。
経営だけを考えれば、家賃を下げることは収入を減らすことになります。
ところが不思議なことに、こうした思いやりのあるオーナーさんの方が、長い目で見ると賃貸経営がうまくいくことが少なくありません。
長く住んでいただけることで空室が減り、募集コストや原状回復費も抑えられます。
また、「この物件に住み続けたい」と思っていただける関係づくりにもつながります。
実際、リーマンショックの頃には空室が大きく増えました。
その際、家賃設定が市場より高い物件から退去が進み、新しい入居者を募集するために大幅な家賃調整が必要になったケースもありました。
そのような局面では、日頃から入居者との信頼関係を築いていた物件の強さを実感しました。
賃貸経営は建物だけで成り立つものではありません。
そこに住んでいただく入居者の方との関係も、長期的な経営を支える大切な要素なのだと思います。
収益不動産だからこそ経営者の視点を
相続で受け継いだ土地やアパートをどう活用するかは、それぞれの状況によって異なります。
賃貸経営を続ける選択もあれば、建替えや土地売却という選択肢もあります。
大切なのは、「何となく続ける」のではなく、現状を正しく把握して判断することです。
収益不動産は所有しているだけで価値を発揮するものではありません。
適切に経営してはじめて、その価値を維持することができます。
だからこそ、アパートは「運用」ではなく「経営」という意識を持つことが重要なのです。
賃貸経営は、新築時の好条件が永遠に続くものではありません。
築年数の経過とともに家賃は下がり、修繕費は増え、空室リスクも高まります。
そうした環境変化に対応するためには、「不動産を持っている」という発想ではなく、「事業を経営している」という発想が欠かせません。
そして、長く安定した経営を続けるためには、入居者から選ばれ続ける物件であることが重要です。
そのためには、家賃だけではなく、住み心地や管理状態、入居者との関係づくりにも目を向ける必要があります。
長く住んでいただいている入居者を大切にする。
適切な設備投資を行う。
市場の変化から目を背けない。
その積み重ねが、結果として安定した賃貸経営につながります。
相続した土地やアパートを次の世代へ良い形で引き継ぐためにも、一度ご自身の賃貸経営を「経営者の視点」で見直してみてはいかがでしょうか。
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