こんにちは。　物件管理担当の稲本です。
コラムをご覧いただきありがとうございます。
弊社は知立市を中心に不動産に関するサポートを行っている「住まいる大家族　野村開発株式会社」です。

７月18日、19日の２日間、名古屋国際会議場にて、当社加盟の不動産フランチャイズERA全国大会が行われました。
毎年この時期に全国各地で開かれ、今回は地元名古屋での開催でした。

賃貸、売買、リフォーム各部門の成績優秀者の表彰があり、野村開発からも対象者が表彰していただきました。

大会プログラムに分科会といわれる勉強会があり、私がパネラーとして登壇させていただく機会がありました。
アパートで実際に起きている孤独死問題と、その解決に向けた当社が実施している「みまもり電話サービス」と「死後事務委任契約」について発表してきました。
今日はその詳細を紹介させていただきます。

アパートの管理業務をしていると、避けては通れないのが、お部屋の中での孤独死の問題です。

隣室や近隣から、変な臭いがする、新聞がポストにたまっている、窓にハエがたかっているなど、当社への1本の電話から始まります。
まずは、契約者に連絡します。
ご本人に連絡が取れなければ、次は緊急連絡先や保証人に連絡をします。
そこで状況を伝え、現場に走ります。
到着し、呼びかけに応答がないなど、異変がある場合は、すぐに警察に通報し、安否確認の要請をします。
数年前は通報をすると、警察官がすぐに現場に駆けつけ、部屋の中を確認をしてくれていました。
ところが、最近ではこのような通報が多いせいなのかはわかりませんが、現地で警察官と電話をつないだまま、私たちが鍵を開錠、中の様子を確認をしないといけない案件が増えてきています。
そこで腐敗したご遺体を発見するのはとても辛いですし、その後業務が嫌になり、すごくストレスになります。

警察官、刑事さんが入り、数時間かけてお部屋に事件性がないか調査をし、問題ないと判断されると、警察官がご遺体を引き上げていきます。

後日、野村開発は管理会社として、保証人もしくは相続人と、現地にてお部屋の片づけや原状回復の相談をしていきます。
発見が遅いと、残置物撤去費用に加え、原状回復費も高額になります。
費用の折り合いがつかず、交渉が長引きますと、新規の募集開始やリフォームの段取りも遅れていくことになります。
最悪の場合は、貸主様がこの費用を負担したケースもあります。

こうした、担当者の心的ストレスと、保証人、貸主の不安を解消すべく、当社は郵便局と提携し、みまもり電話サービスを導入しました。（参照１）
サービス内容は以下の通りです。
　１．毎日お約束した時間に、郵便局から契約者様へ音声電話が入ります。
　２．契約者様が電話に出た、または出なかったの結果が、

　　　郵便局から野村開発へメール送信されます。
　３．野村開発では、３日間応答がない場合、安否確認のため入室させていただきます。
　　　その際に保証人・緊急連絡先へ連絡をし、併せて警察にも連絡を入れ、

　　　安否確認を行います。

　対象は、原則として65歳以上の単身高齢者です。

野村開発では、賃貸借契約のほとんどが２年の定期借家契約のため、入居時は65歳以下でも、再契約時に条件に満たす年齢になった方に、契約条件として、加入していただいております。

2023年度の加入件数が約50件で、月間安否確認件数は3.3件でした。

実際に
・電話応答なしから３日目で安否確認に入室、倒れて起き上がれなくなっている状態で救急車を呼び孤独死を防げた
・亡くなっていたものの、死後３～４日での発見のため遺体の腐敗を防ぐことができた
といった事例があります。

まだまだ単身高齢者の入居について懸念するオーナー様が多いですが、当社のみまもり電話サービスを紹介したとこにより、受け入れを許可して頂けるケースも増えてきています。

次に死後事務委任契約についてです。
契約者が亡くなったからといって、管理会社の判断で荷物が片付けられるわけではありません。
保証人や相続人に連絡を取り、残置物の撤去をしていただかないといけません。
実際に孤独死が発生し、保証人や相続人と連絡が全く取れない状況でも、警察官がご遺体の引き上げまでは実施してくれます。

保証人がすでに他界している、緊急連絡先が知人・友人などで、相続人の手がかりが全くわからない場合、荷物の運び出しが出来ず、リフォーム、募集開始に移れないとなると、貸主の損失が生まれます。

また、今までは仮に緊急連絡先が知人・友人であった場合、荷物撤去に関しての覚書を頼みこんでサインをしてもらい、撤去していたケースもあり、手間や時間、そして心労の負担が大きくかかります。


そこで、賃貸借契約の解除に関する委任契約と残置物処理等に関する委任契約を国交省が出している契約書をべースに当社で作りました。

みまもり電話サービスと同様に、65歳以上の単身高齢者を対象としており、再契約時に条件に満たした方に対応できるようになっています。

契約者様と生前に契約を取り交わすこと、法定相続人の情報、連絡先を記載してもらうことで、段取り手続きがスムーズに行えるようになりました。

　発表後、グループに分かれ加盟店同士でのディスカッションがあります。
まだまだアパートへの高齢者受け入れを苦手としている加盟店が多く、当社の積極的な高齢者受け入れについて、興味・関心も持って頂けたようでした。

　全国から訪れた大勢の同業者の前での発表は、とても緊張しました。
このような機会はめったにないと思いますので、この経験を自分自身の成長と今後の業務に活かし、ますます精進したいと思っております。

単身高齢者入居に関して不安をお持ちのオーナー様、野村開発のサービスでお役に立てるかもしれません。
お気軽にご相談ください。


野村開発株式会社　物件管理部門　　稲本昌也　TEL　0566-81-1736

（参照１）

不動産管理/ご入居者様向けサービス　https://81-1736.com/management/#gonyusya

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